「薪割りの法則」

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地力塾に来てから早くも八ヶ月が過ぎた。ここでは毎日の学びが多く未だに分からないことだらけ。その日によって作業は違い、いつ何をすれば良いのか先が読めていない私、デシ・ツーとは対象に、お師匠さんと一番弟子くみちゃんはいつも戸惑いなく次の日、次の季節、次の年に向けてせっせと動く。こういった日頃の作業は体の使い方や作業の手順だけでなく人間関係や暮らしの気付きにも詰まっているから面白い。

 

近頃は一日中ひたすら薪を割ったり積んだりという作業が続いた。

 

山積みになっていた切り株は春に運んで来たもので、来年、もしくは再来年の冬に備えてまずは割りやすいものからどんどん片付けていった。それが終わると残されたのは 大きすぎたり、固すぎたり、歪すぎたり、と 薪割り第一ラウンドを通過したツワモノばかり。

 

少し離れた隅にあるもう一つの山積みは、近所の大工さんが持って来てくれた残材だ。木のまっすぐな部分だけを使ってきれいに平面を出している材木は、切り株とは真逆に扱いやすく、力を入れなくてもパカパカと簡単に割れる。

 

こうして色んな木材と触れ合う時間が増え、大きな株が割れる様になったり時にはケガをしたりしながら「木」という物の質感や特徴を覚え始め、木を扱うための知恵が身につき始めた。するとある日、気づいたのだ。薪作りで使う知恵は、人にも通用する、と。

 

名付けて「薪割りの法則」。せっかくだから紹介しよう。

 

1)それぞれ独自のクセや特徴がある

 

2)小さいやつほどあなどれない

 

3)雑に扱うと痛い目にあう

 

4)どんなに強くても必ず弱点がある(まれに いくら探しても見つからないのもある)

 

5)頑固者はいろんな角度から少しずつ攻め続ける

 

6)無理な体制で続けると、後で必ず後悔する

 

7)言う事を聞いてくれるかは、当たる角度や力の入れ具合で決まる

 

8)「こいつは無理だ」と思ったら、さっさと諦める

 

9)外見はつまらなく見えても中はカラフルだったりする

 

10)2点のプレッシャーには耐えても、3点目で…

 

11)「絶対勝つ」と決めて向き合えば、勝つ(たまに負けるけどね)

 

12)めんどくさがらず必要な手間をかければ実りが返ってくる

 

いかがでしたか?思い当たり、ございませんでしたか。今度人言関係で困った時は、この地力塾発・「薪割りの法則」を思い出してください。それでもダメだったら、薪割りの手伝いをしに来て下さい。たっぷり作業、じゃなくて、「知恵」が残っています。

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